先日会社経営をしている友人と久しぶりに会って話した内容から
印象に残った話しを紹介いたします。
彼はこのところ毎週会社説明会を開催し、就職活動の学生さん達と
色々と話をするそうです。その際必ず彼が就活の学生達に投げかける質問が
「仕事ってなんですか?」だそうです。
皆さんは、なんてお答えになりますか?
大辞林によると
① するべきこと。しなければならないこと。
② 生計を立てるために従事する勤め。
① の意味からすると義務的な印象があります。また②からは仕事の目的が
「生計を立てることである」というメッセージが伝わってきます。
彼によると多くの学生の答えは、生きがい、自己実現、お金儲け等が多いそうです。
彼いわく、これが唯一無二の答えがあるわけではない。でもこの基本的な問について
考えてみること。そして自分なりの納得のいく答えを持つことが大事だという。
そうすると仕事がもっとおもしろくなるよって学生達には伝えているそうです。
彼自身はというと「仕事=役に立つこと」という考えが一番しっくりきているそうです。
私は彼の話を聴きながら、以前に紹介したドラッカーの「現代の経営」に出てくる
3人にの石工の話を思い出しました。
ある建築現場で作業をしている三人の石工に、旅人がなぜその仕事をしているかを尋ねました。
一人目は「生計を立てるため」と答え、二人目は「技術を磨いて腕のたつ石工になるため」と答えました。
そして三人目は「ここにすばらしい教会を建てているのです。その教会は多くの人の心の拠り所になるでしょう。
この仕事に携われることがこの上ない喜びです。」と、目を輝かせて答えた。
この話でもわかる通り、3人目の石工の目的は社会とつながっています。彼の言う、「役に立つこと」を
目的としています。この目的を持つことで、その仕事に従事している自分も嬉しいし、そして世の中の人にも
喜んでもらえる。またこのような活動をしている時、人はモチベーションが高まると言われています。
もう一つのポイントは3人目の石工の目的をもった場合、マネジメントの要素が必要になります。
どんな教会を、いつまでにどんな仲間とどのように建てていくのか?そこに自分はどう貢献していくのか?
他のメンバーとどう協力していくのか?ここにまた仕事のおもしろさが加わってきます。
私の友人が言っている「仕事がもっとおもしろくなるよ」ってことにつながってきます。
もうすぐ新入社員を迎えるこの時期に、今一度原点に帰って仕事の目的を見つめてみてはいかがでしょうか?